痛みについて

痛みとは

”不快な感覚性・情動性の体験であり、
それには組織損傷を伴うものと,
そのような損傷を表現する用語で表される
「不快な感覚」や「不快な情動を伴う体験」である“  

と定義されています。 GUM06_PH02051.jpg

 

 痛みはたいへん不快な感覚です。

痛みは、体温、脈拍、呼吸状態、血圧につづく第5のバイタルサインです。  

痛みの原因は末梢や神経系で発生しますが、「痛み」として
認識するのは、脳 なのです。

 

外部からの侵害刺激や生体内の病的状態なときや、その時点では組織の傷害がなくても、
それらの刺激が長く続くと組織が傷害されると予想されるときに生じる感覚です。

 従って、痛みは「生体の警告系」として重要な役割を果たします。
                (痛みを感じない先天性無痛症という疾患もありますが…) 

 

痛覚は触覚が強くなったものではなく、独立した感覚です。

痛覚のための 侵害受容器、 痛覚関連ニューロン、

痛覚伝導路が独立して存在しています。  

 

 痛みは他の人と共有できない感覚です。

痛みに関する表現が異なるだけでなく、痛みの感じ方も多様であると考えられます。 

 

同じ人でも、時によって痛みの感じ方は違ってきます。 

単に、心理的要因だけではなく、

痛覚伝導路の傷害、 抑制系の活性化、

異常な神経系の活性化されることにより、

痛みがいつものときより

「強く感じたり、弱く感じたり」することもあります。  

ソーマポスター膝.jpgソーマポスター腰.jpg

基本的に痛みというものはどこかにケガや病巣があることをお知らせする為の
非常に重要な役割をしています。

重大な疾患が陰に隠れていたりする場合もありますので気をつけなければなりません。


急性痛 

身体に起きた障害や傷をお知らせするという警告の信号です。

痛みに反応することで、原因をとりのぞき、悪化を防ごうとする信号です。

 

痛みとして本人に知らせどこかに病巣があるということをお知らせしているのが急性痛です。

どこかにぶつかったり、転んで捻ったり、異物が混入したりしたときに痛みとして感知しどこに病巣があるのかを教えてくれています。

 

患部の修復、機能回復そして全体の機能の維持及び向上をできるだけ短期間にすることです。

 


慢性痛

慢性痛で気をつけなければならないことは、痛みの原因が慢性的に続いている場合と、

痛みの原因が治癒した後にも続いている場合があります。

慢性痛は、組織傷害に伴う一つの症状ではなく、

“痛み自身が病態”

であるので、痛みはできる限り治療する必要があります。 

 

同じような病状が続いても、慢性痛になる人とならない人とがいます。  

 

慢性炎症や神経損傷では、

侵害刺激に対する閾値が低下(痛覚過敏)や、

通常では痛みを生じさせない刺激で痛みを生じさせる(アロディニア)を引き起こします。 

 

痛みには、身体に異常が見あたらない痛みもあります。

しかし

それは気のせいのようなものではなく、神経系に生じた何らかの変化によって生じています。 

 痛みは、「単に痛い!」という

「感覚的側面」だけでなく、痛みに伴う

「情動的側面」があります。 

 

痛みを訴える患者さんは多いですが
この両方の面を理解しているかいないかで治療に差が出てきます。

 

痛みがわかる先生と仕方ないと考える先生とどちらがいいですか?

痛みを訴える患者さんの治療はこの両方の面を治療することと

痛みの原因を見つけ出し治療」することが大切です。

 

 それが「治癒」への 一番の早道です   

 

痛みが個人によって差があることや急性痛と慢性痛は全く違ったメカニズムだということはお分かりかと思います。

この2種類の痛みがありメカニズムが違うということは治療法も異なるのは当たりまえですね。

 

 ですから痛みの原因がどこから来ているかを判断することが非常に重要となります。

構造的に問題があるのであれば病院、外科、整形外科にて対応できるでしょう。

ですが、検査では何も問題ないが患者さん本人は痛いといった場合が多くなっています。

 

慢性痛においてほとんどの場合、

痛みの原因がそこにあるのではなく

内臓的なことや

心因的なものが

原因でそこに痛みが出るということが多いのです。

 

ですから一生懸命痛みの部位を治療しても元に戻ったり、

全然変化がなかったりするのは当たり前なのかもしれません。

 

 実際に傷害部位に損傷が残ってないのであれば慢性痛症です。

こういった状態ではほとんどの場合に鎮痛薬では効果が出ません

 現在の西洋医学で慢性痛症に効果のある薬物はわかっていないです…。

まず痛みの原因を探すことが最重要課題なのです。

 

痛みの原因がどこから来ているかを判断することが非常に重要となります。

 

いくら患者さんが痛いと訴えるところを治療しても治っていかないのは

根本原因にアプローチできていないためなのです。

 

さらにそのときは良くなってもまた同じ症状が出てくるということは

本当に治ってはいないのです。

 

痛みを感じる神経支配は自律神経とも結びつくこともあります。

ストレス、疲労などで痛みが起こるということもあります。

 

筋骨格的要因

神経伝達の問題

内臓的な問題

心理的要因

人間関係

ストレスなど様々な問題から痛みに発展します。

 

ですから痛みだけでは判断できないのです。

 

部位に傷害があれば細胞修復を促進させることが有効です。

 

部位に傷害がない場合、

全身通電や脊柱起立筋に筋バランスを調整する方法が有効でしょう。

しかしそれだけでは万全といえません。

 痛みのチャート図

痛みのチャート.bmp 

 


今後の痛みへの対策

 

現在の西洋医学では決定的な治療法、治療薬はありません。

 

代替医療を取り入れていくことや精神的ケアも非常に重要な役割をします。

 ですから本質的な

「人対人」の治療を取り入れていく必要性があると思います。

 

患者さん本人が体をいたわらなかったり、

体を使いすぎたり生活習慣を改めない人もいると思います。

そういう人を治療してもなかなか治りが悪いということをよく聞きます。

 

 先生自身しっかりとした信念を持ち

患者さんに迎合することなく治療レベルを高め、

同じ患者さんで同じ疾患をみることがなくなるよう努力してほしいです。

 

痛みを抱えてくる患者の損傷部位の損傷程度を正しく把握し

自分の治療範囲かどうかを判断すること。

そして

手に負えないようならほかを紹介することです。 

 


「自分のできる範囲の治療で最善を尽くすこと。」

 


社会への役割 

慢性的な痛みを抱えて生活している人も

”成人の約10%”いると言われています。

 

怪我や痛みを抱えて生活する事は

医療費の増大と労働生産力の低下により社会経済的な損失になっています。

 

このことからも今、

先生のところに頼ってこられる患者さん一人一人のケアをすることは

非常に社会的貢献度が高く価値のあることです。

 できるだけ早く良くなってもらうための知識を得て実践していただき

さらに価値ある先生になっていただきたいと思います。

 


痛みをそれ以上の刺激でごまかす刺激感のある治療器に頼ると、

悪化させている可能性もあります。 

 

まずは

痛みの原因を見つけ出し治療すること、

局所と全身、

肉体と精神、

両面を治療することが必要です。

 

 そのためには局所的なポイント治療と体の動きを考えた面での治療 

そして精神的な治療として全身のリラックス効果をあたえなければなりません。

 

 痛みの本当の原因となっているところに

的確にアプローチすれば痛みは必ずや減少していくことでしょう。 

 

患者さんの訴える箇所が痛みの原因ではないことがほとんどです。

ですから痛みは痛みとして患者さんの訴えを聴いて

そして先生自身がこの痛みがどこからきているものなのかを

”判断”することが非常に重要です。

 

 その判断基準がないと患者にいわれるがまま、

痛いところを治療することになります。

 

 どうやったら原因をみつけられ、どのようにすれば治るのかを重点において治療してください。

 治癒とは